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建設業許可申請に必要な納税証明書の取得方法 | 法人事業税、個人事業税

建設業許可に添付する納税証明書について

建設業許可の新規申請や毎年の決算報告届の添付書類の1つである「納税証明書」は、許可の種類(知事許可/大臣許可)と、法人か個人事業主かによって、発行機関や税目が違ってきます。

まずご自身が知事許可・大臣許可のどちらなのか、次に法人か個人事業主かという順に考えると、何の税目の証明書をどこで取得すれば良いかが、よりわかりやすいと思います。

建設業許可申請に必要な納税証明書の取得方法、発行機関、注意点等について、根拠法令や行政庁の運用を踏まえ、建設業特化の行政書士ナイスファイト事務所の谷口 竜太が解説いたします。

知事許可の場合 法人は「法人事業税」、個人事業主は「個人事業税」

ひとつの都道府県内にのみ、建設業許可を受ける営業所を置いている場合「都道府県知事許可」となります。
この場合、都道府県税である「法人事業税」や「個人事業税」の納税証明書が必要です。
納付先は都道府県になりますので、「都道府県税事務所」が発行機関です。

法人事業税の納税証明書

都道府県税

知事許可で法人の場合、「法人事業税」の納税証明書を「都道府県税事務所」で取得します。

法人事業税を計算して申告した結果、納付する必要が無かった場合でも、「納付すべき額0円」記載の納税証明書が必要になります。

対象年度については、原則として直前事業年度の法人事業税納税証明書が必要ですが、行政庁の法令解釈の違いによって例外的な運用をしているケースもあります。
建設業法施行規則§4 I ⑮,§10 I ④

例えば、直前決算日から当期決算が確定するまでの間に新規申請をする場合は、ひとつ前の事業年度のもので可とする運用が通常です。
*財産要件の厳しい特定許可については、直前事業年度の決算に対応した証明が必要な場合があります。

個人事業税の納税証明書(課税対象外、納付時期未到来の場合は要注意!)

個人事業主の方については、課税対象外(非課税)、又は納付時期未到来の場合は、各都道府県の運用、及び各都道府県税事務所の取り扱いが異なりますので注意が必要です。
以下、課税対象者・課税対象外の場合・納付時期が未到来の場合に分けてご説明いたします。

個人事業税の課税対象者

知事許可で個人事業主の方のうち、課税対象者の場合「個人事業税」の納税証明書を「都道府県税事務所」で取得となります。

取得時の注意点としては、証明書申請時の「年度表記」にご注意ください。
例えば、平成30年1月〜平成30年12月の課税分を、納税時期である令和元年8月以降に取得する時は「令和元年度」と申請書に記入してください。
納税証明書の表記は「令和元年度」となります。

個人事業税が課税対象外(非課税)の方

青色申告特別控除前の事業所得金額*が290万円(事業主控除額)以下の場合、個人事業税は課税されません。地方税法§72の49の14
*前年赤字繰越や譲渡損失がある場合はそれらを差し引きます。

個人事業税の納税証明書は、納付する必要が無かった場合については、まず、各都道府県税事務所での取り扱いが異なっています。

課税の必要がなかった旨の記載や、納税額0円の記載で納税証明書が発行される場合が多いですが、都道府県によっては税務署に提出した所得税の確定申告書を提示する必要があったり、そもそも課税対象にならないという理由で発行されない場合もあります。

個人事業税の納税方式は、法人事業税のような申告納税ではなく、行政側が税額を計算して納税者に通知する「賦課課税:ふかかぜい」の方式をとっています。
所得税の確定申告書の提示が必要になるのは、事業所得金額が控除額の290万円以下の場合には、税額計算の元となるデータが税務署から都道府県へ到達しない為です。

個人事業税の納税証明書が発行されない場合

課税証明書

では、発行されない場合にはどうすれば良いかについて、特殊な運用をしている東京都を例にご説明いたします。

東京都税事務所では、事業所得金額が控除額290万円以下の場合は原則、納税証明書が発行されません。
これは、上述のように申告納税ではなく賦課課税であり、事業所得金額が290万円以下の場合は行政上の課税対象外、非課税*になり、税額を計算して通知すること自体していないので、その証明書を発行できないという運用です。
*地方税法上の”非課税”や”課税対象外”の定めは業種等による規定ですので別種のものになります。

東京都の納税証明書の記載について事細かく見ると、他県とは違い「納税(課税)証明書」との記載様式になっていますので、「課税」対象かどうかを厳格にとらえていると考えられます。

ただし、この運用にも例外があります。
事業税の納税証明書は、過去5年までの証明を取得できますが、5年間のうち290万円を超える事業所得の年があった場合は、ほかの年については非課税であっても、税額欄が空欄の証明書の発行を受けられる場合があります。

しかしながら、個人事業税課税対象外(非課税)の場合のルールは下記のとおり東京都庁が明示しています。

東京都知事許可で個人事業主の方のうち、個人事業税が課税対象外(非課税)の場合は、「申告所得税納税証明書(その2)」に、必ず「事業所得金額」の証明記載を受けたものを、管轄の税務署で取得して下さい。
*納税証明書の交付請求書には、証明を受けようとする事項「事業所得金額の証明」にチェックすることを、お忘れなく

直近の個人事業税の納付時期未到来の場合

個人事業税は、毎年1月〜12月を基準として、翌年の8月末と11月末を期限に分割納付することになっています。地方税法§72の51
毎年8月ぐらいに前年分の納付通知が送られてきますので、納付時期前の建設業許可新規申請や、決算報告届の場合、都道府県税事務所では前年所得分の納税証明書が発行されません。

建設業法令の文言を、事業年度終了の時に納付すべき税額と解釈すると、納付期限の到来している前々年所得分(=前年度納付分)の個人事業税納税証明書で可となり、そのように運用している自治体が多いですが、東京都では前述の『個人事業税納税証明書が発行されない場合』と同じ運用をしています。
建設業許可に添付する財務諸表の事業年度に対応した納税証明書を提出すべきという意味では、東京都が合理的に法令解釈しているとも言えます。

東京都知事許可で個人事業主の方のうち、前年所得分の納付時期が未到来の場合は、「申告所得税納税証明書(その2)」に、必ず「事業所得金額」の証明記載を受けたものを、管轄の税務署で取得して下さい。

取得時の注意点として、申告所得税の納税証明書は、年度表記ではなく「年分」の表記になります。
たとえば、平成30年1月〜平成30年12月の課税分を取得する場合は、「平成30年分、平成30年1月1日〜平成30年12月31日」と申請書に記入してください。
納税証明書の表記は「平成30年分」となります。

大臣許可の場合 法人は「法人税」、個人事業主は「申告所得税」

複数の都道府県に、建設業許可を受ける営業所を置いている場合は「国土交通大臣許可」となります。
この場合、国税である「法人税」や「所得税」の納税証明書が必要になり、発行機関は所轄の「税務署」です。

税務署での納税証明書発行には、国税電子納税システム「e-Tax」(イータックス)のご利用がやや便利です。
窓口での証明書発行には通常20〜30分かかりますが、事前にe-Taxによるインターネット申請を行うことで多少待ち時間を短縮することができ、窓口で納付する手数料が安くなります。(受取日当日の申請はできず、申告した来庁予定日以外での受取には時間短縮がされません。)
*e-Taxには「e-Taxソフト」、「e-Taxソフト(WEB版)」、「e-Taxソフト(SP版)」の3種類があります。納税証明書発行については「e-Taxソフト(WEB版)」又は「e-Taxソフト(SP版)」をご利用ください。なお、電子納税証明書(電子データ:xmlファイル)を取得して紙に印刷したものでは有効になりません。

法人税の納税証明書

大臣許可で法人の方は、「法人税納税証明書(その1)」を、管轄の「税務署」で取得して下さい。

申告所得税の納税証明書

大臣許可で個人事業主の方は、「申告所得税納税証明書(その1)」を、管轄の「税務署」で取得して下さい。

建設業許可に必要な納税証明書まとめ、その他注意点

ここまでを整理して表にまとめると、次のようになります。
許可の種類 事業形態 例外 発行機関 証明書の種類
知事許可 法人 都道府県税事務所 法人事業税の納税証明書
個人事業主 都道府県税事務所 個人事業税の納税証明書
【東京都】非課税、納付期未到来の場合 管轄の税務署 申告所得税の納税証明書「その2」に、「事業所得金額」の証明記載を受けたもの
大臣許可 法人 管轄の税務署 法人税の納税証明書「その1」
個人事業主 管轄の税務署 申告所得税の納税証明書「その1」

納税証明書取得時の注意点

その他、納税証明書取得時に気を付けるべき点をご案内いたします。

新規開業で決算期未到来の場合

設立・開業後間もない場合で決算期未到来の場合は納税証明書が発行されないのが原則です。その場合は税務署や都道府県税事務所へ提出した「法人設立届」、「開業届」、「事業開始等申告書」の控えを代わりに添付します
なお、法人事業税・個人事業税については、設立開業後一度目の事業税の法定納期限までは、(1期目の)「決算期未到来」の納税証明書が発行される都道府県もあり、建設業許可新規申請の添付書類として求められているケースがあります。

税金が未納の場合、証明書は発行されないのか

事業税の納税証明書、法人税・申告所得税の納税証明書「その1」「その2」については、納付すべき税額が未納の場合でも、未納である旨が表記されて発行されます。
税金の未納が無いことは、建設業許可の要件ではありませんが、証明書記載の未納税額について、建設業許可申請時に指摘される可能性が高いですので、納付を済ませてから取得してください。

なお、公共工事に参加する際の経営事項審査入札参加申請にあたっては未納が無いことが申請要件になり、同じ税目でも必要になる証明書の種類が異なり、さらに他の税目(消費税や固定資産税等)についても、未納になっていないことの証明が必要になりますのでご注意ください。

複数の都道府県に支店がある場合、どの地域で発行されるのか

複数の都道府県に支店がある場合は、法人事業税や個人事業税については、都道府県ごとに各事業所の従業員数等を基に、分割されて納めます。

知事許可のケース

全国に支店等があるが、1つの都道府県の支店でのみ建設業許可を取得するケースでは、許可を取得する支店が所在する都道府県税事務所で、その都道府県に納めた法人事業税の納税証明書を取得してください。なおその場合、証明書取得時の申請書には、許可を取得する支店ではなく本店の住所を記載します。

大臣許可のケース

一方で、法人税や所得税については、複数の都道府県に支店がある場合でも、本店でのみ納めています。
本店以外を主たる営業所として、複数の都道府県の営業所で建設業許可を取得するケースでも、納税証明書は本店所在地を管轄する税務署で取得してください。

納税証明書は従業員でも取得できるのか

従業員の方が取得される場合でも、基本的には会社や事業主からの委任状が必要です。税務署発行の納税証明書については、原則押印が廃止されましたが、都道府県税事務所については今まで通り押印を必要とする運用をしている場合があります。

発行機関 税目 代表者が窓口で取得 従業員が窓口で取得
都道府県税事務所 法人事業税
  • 会社の代表者印
  • 代表者の運転免許証等(顔写真付き身分証)
  • 従業員の認印
  • 会社代表者印を押印した委任状
  • 従業員の運転免許証等(顔写真付き身分証)
個人事業税
  • 事業主の認印
  • 事業主本人の運転免許証等(顔写真付き身分証)
  • 従業員の認印
  • 事業主の認印を押印した委任状
  • 従業員の運転免許証等(顔写真付き身分証)
税務署 法人税
  • 代表者の運転免許証等(顔写真付き身分証)
  • 会社代表者からの委任状
  • 従業員の運転免許証等(顔写真付き身分証)
所得税
  • 事業主本人の運転免許証等(顔写真付き身分証)
  • 事業主からの委任状
  • 従業員の運転免許証等(顔写真付き身分証)
住所変更の場合

住所変更等により、税金の確定申告時と現在の事業所住所が違っている場合、納税証明書がすぐに発行されないケースもあります。その場合は、会社の商業登記簿謄本(履歴事項証明書)の提示にて、住所変更等を証明する必要があります。

証明手数料等について

事業税(都道府県税事務所)への手数料については、1税目であれば複数年度でも1件分の手数料である場合や、同一税目でも1年ごとに手数料がかかる場合、複数年度を1枚の証明書に記載できる場合、税目ではなく公印の個数によって手数料がかかる場合等、都道府県によって異なります。

煩雑な行政手続きは、ナイスファイト事務所にお任せください!

建設に活きる行政書士

ここまで、今までの経験と知識でできる限りのご説明をしてまいりましたが、気になる点は解消されましたでしょうか。

分からない事について、どこかに問い合わせたときに、電話口の方の横断的な法知識の不足、勘違いや思い込みにより、悩みごとが解決しないことはよくあることです。

申請書類の受付が通ることが問題解決ではなく、審査段階や許可取得後の事業に支障が生じないためにも、納得できない事をあいまいなままにせず、自分自身で根拠法令を確認して、実際の運用がどのような法令解釈のもと行われているのかを検討する必要があります。
(最新の法令を確認する際は、行政オンライン申請のポータルサイトを目指している「e-Gov:イーガブ」(総務省運営)の法令検索がありますが、改正情報の更新が長期間されていない現状があり、いささか古い法令条文が表示されている場合がありますので、国立国会図書館の「日本法令索引」と、国立印刷局の「インターネット版官報」や「官報情報検索サービス(有料)」で最新の法令を確認しなければなりません。)

一見して些末に思えるような文言の差異であったとしても、そこには重要な意味が隠れている場合があります。

行政手続きに関する根拠法令や制度運用についての背景、法慣習等を知らずに進めてしまうと、自身が意図しない結果につながります。
煩雑でとても面倒な手続きに、あなたの貴重なお時間を費やしてしまわないように、建設業許可申請のプロフェッショナル行政書士である、ナイスファイト事務所の谷口 竜太にぜひ安心してお任せ下さい。

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建設に活きるブラボーな行政書士 谷口 竜太 プロフィール

指差し呼称『納税証明書取得の確認徹底ヨシ!』

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東京都中央区日本橋兜町9-5 THE HUB日本橋兜町418号 *ビル同フロアの個別会議室にて応対いたします。なお、ビル敷地内に喫煙スペースもございます。
お車でお越しの方は、ビル周辺に時間制限駐車区間(パーキング・メーター)、又は高架下に時間貸の首都高駐車場がございます。

□ 東京メトロ東西線/銀座線、都営浅草線 日本橋駅 (D2出口) 徒歩約3分
□ 東京メトロ東西線/日比谷線 茅場町駅 (10番,11番出口) 徒歩約1分

  • 例)上野駅からですと銀座線で日本橋駅、日比谷線で茅場町駅まで、それぞれ10分程度です。
  • 銀座線日本橋駅ご利用の場合は、銀座線から一旦東西線ホームに降りていただくと、D2出口につながります。

□ JR東京駅 (日本橋口,八重洲口) 徒歩10〜15分

  1. JR東京駅 日本橋口を出て、目の前の永代通り(えいたいどおり)を向かって右へ直進
    〔又は八重洲口を出て、目の前の外堀通りを向かって左へ直進、永代通りと交わる交差点を右折して直進〕
  2. 左手にCOREDO(コレド)日本橋を見ながらさらに進み、永代通りと昭和通りの交わる交差点を直進し、千代田橋(首都高高架下)を渡ってすぐ左折、向かって右側手前から3つ目のビルです。

*本サイトでの法令注釈の条項略記について
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項番号…ローマ数字: Ⅰ,Ⅱ...
号番号…丸数字: ①,②...